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OTCのインターネット販売解禁

薬は、薬局やドラッグストアで処方箋なしで購入できる薬(OTC医薬品)と、病院で処方箋を出してもらわないと手に入れられない薬の2種類に分かれています。 処方箋が必要な薬は病院に行くしかありませんが、OTC医薬品については、現時点で、薬局やドラッグストアに赴いて購入する方法以外に、インターネットで購入する方法もあります。

OTC医薬品の「OTC」とは「Over The Counter」の略で、カウンター越しに薬を販売するという意味なのですが、この意味はインターネットで購入できるという実態と即していないようにも思えます。 これには、2013年12月5日に成立した「薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律案」が関係しています。

OTC

OTC医薬品は、副作用などのリスクが強い順に、第1類、第2類、第3類に分かれています。厚生労働省は、第1類については薬剤師の書面による説明がないと販売できないと取り決めました。 また、第1類、第2類については、薬剤師あるいは登録販売者による対面販売を原則とし、インターネットでの販売は禁止していました。これは、まさに「Over The Counter」の状態です。 しかし、大手通販サイトがこれに反発し、第1類、第2類のインターネット販売解禁を求めて厚生労働省を訴え、2013年1月の最高裁判所での判決で厚生労働省側が敗訴します。 行政は「禁止」の立場、しかし司法は「規制は違法」の立場となり、事実上の第1類、第2類のインターネット販売解禁となりました。

具体的なルールが決まらないまま、インターネット販売解禁となってしまったため、購入者の安全を確保しつつ適切なルールの下でインターネット販売を認めたのが、 前述した「薬事法及び薬剤師法の一部を改正する法律案」です。

OTC医薬品をインターネット販売するための条件は大きく分けてふたつあります。ひとつは、薬剤師が常駐し、週30時間以上営業する店舗のみに許可することです。 もうひとつは、特に第1類について、薬剤師による購入者の状態の確認と必要事項の伝達が義務付けられたことです。

過疎地域や高齢者の方にとっては、OTC医薬品をインターネットで購入できるというのは便利なことです。また、店舗で購入するより安く購入できる場合もあり、 すでにOTC医薬品のインターネット販売は拡大しています。しかし、対面販売でないとはいえ、薬剤師は薬についての情報を伝える義務があります。 これまで、店頭販売では第1類以外の薬については、あまり関わっていなかった薬剤師の方も、今後はさまざまなOTC医薬品の知識が必要となってくるでしょう。

 

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